まちづくり支援センター

第四便


ご挨拶・四

新年早々淡路島・神戸で大きな災害がありました。淡路島芸術村づくりを進めてい る一宮町も大きな損害を受けました。不運としか言いようがありません。しかし、 大都市神戸のけた外れの惨状つまり消費都市の不気味さを眼の当たりにするにつけ、 小さな町はその存在利用をキチンと前向きに表明しなければいけないと痛感しまし た。日本生活学会町づくり支援センターはその難問中の難問と対面し、何がしかの 実践を介して共に進んでいこうと思います。

昨年、伊豆松崎町のオリーブ茶を売り始めた時、何をまた始めたのかといぶかしむ 声も沢山ありました。もちろん、私の方も十二分な成算があって始めた事ではあり ません。好きで始めた事ですがお先は真っ暗なのです。
当センターは健康食品販売を旨とするものではありません。でも、食品の大切さを 良く知る大切を少しずつ学びました。

しかしながら、取り敢えず二年先くらいの目標を皆さんに開陳しておかなければい けない事をヒシヒシと感じます。
二年先、つまり一九九六年には、日本の農家向けのエネルギー・キットを供給でき る態勢を作ろうと計画しています。自然エネルギーと共生する工場のような農家を 開発しています。現在、二軒程、エネルギーの自給自足住宅を設計していますから、 その一端は近いうちにお目にかけます。

しかし、今はそんな偉そうな事を言える状態ではありません。マ、とりあえずはコ ツコツ、良い食品と物の紹介を続けていきます。
良いモノを発見して、それをご紹介するのが第一歩だとすれば、二歩目は当然のこ とながら自分たちで良いモノを作って、それを皆さんに食べてもらうことでしょう。 それで、ささやかですがその二歩目を。

前回ご紹介の柿酢は仲々の好評です。これは千駄谷のせいろ料理屋「豊か」の主人、 豊永強の口キキで実現しました。このオヤジの料理は仲々のモノです。愛想さえ良 ければ店の前に待ちの大行列ができてよい店ですが、ごあいにく様で、何しろ愛想 が悪い、桁外れに悪い、言っても直る見込みもない。つまりコレが天性です。だか らコワがって客が寄り付きません。それなら顔見ないで商売できることはないかと、 一夜相談に乗りました。その答えが、今回お知らせする「豊か」の漬物です。ぜひ お試しください。次々と良いモノを作り出します。
また、「百年茶」は是非とも扱ってみたい商品でした。これは、アノ風に聞く岩手 県一ノ関のジャズ喫茶ベイシー主人、菅原昭二さんのおすすめでもあります。
絶品です。

一九九五年 初春 町づくり支援センター 石山修武


ご挨拶・三|ご挨拶・五

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