「飾りのついた家」組合

MANA-REARRANGING GUILD

スタジオGAYA

「飾りのついた家」組合日誌

2014.08

開放系技術世界から作った棚

[2014/08/20]


渡邊大志


見た目がモダニズム的に美しいだけではない価値を開放系技術世界から子どもやお母さんのための小さな家具に結晶化させようとすると、安価で誰でも容易に作れることが必然になる。現在の都市社会構造の一端を再編集しようとする審美的な美しさとは異なる世界に、それでも美はある。
ここでは互いに異なる市場に流通する部品・材料をバラバラなままに、偶然棚らしき形が浮かんだ一瞬を凍結したかのように見えることを意識した。

台風で雨の日に、独り大工・市根井立志さんの前橋にある工房を訪ねた。
大工さんは雨の日の外仕事は休みとなるため、その時間を使って教えてもらいながら大枠を作った。あとはGAYAのピロティ下で棚が安定するように微調整をしたので、約1日半かけたことになる。
棚を構成する部品は、
・ 温室用パイプ約45センチ長さ19ミリ直径を6本
・ 温室用ジョイント6本
・ 市根井さんの工房にあった他の現場の本実床板端材を96センチ長さにカットしたものを6枚
・ それらを固定するために100円ショップで購入した事務用クリップ6ヶ
・ 下駄状に加工した足が4つ
・ ろくろで作った先端の装飾木工品が4つ
で全てである。
棚は全てバラバラに解体することができ、約15分あれば容易に組立てることができるようにしてある。

作品のページ

「飾りのついた家」組合活動報告 第二段階へのゲートとして--伊豆半島西海岸、松崎町の高齢者の皆さんの試みと、その作品について
-その1-

[2014/07/18]


石山修武